| 大神(おおみわ)神社の摂社である綱越神社では、毎年7月30日〜8月1日にかけて「夏越えの大祓(なつごえのおおはらえ)」が、大祓祭(おんぱらまつり)として行われます。綱越神社はちょうど大神神社の大鳥居の横にあります。昔の参道入り口部分にあたりこの神社を抜けてしばらく行くと、大神神社の一ノ鳥居があります。 普段は見過ごしてしまいそうな小さな一角に社があるのですが、おんぱら祭のときは賑わいを見せます。この神社は文献から900年頃にはすでにあったようで、江戸時代にはおんぱら祭が行われていました。 |
| 祭りは、新撰(しんせん)の奉納、巫女による神楽舞、神馬引き、芽の輪くぐりの神事、玉櫛の奉納、おんぱら音頭奉納と行われます。神楽舞はいつみても優美で、神事を見ているという感じです。そして最後に神楽鈴でお祓いをしてくれます。舞を奉納の後の鈴の音は邪気が遠ざかっていくようです。それと邪気を祓うのにもう一つ、鳥居の前には「ひとがた」の紙がおいてあり、名前と年齢を記載します。三度息を吹きかけて体や病気をしている所をなでて神社に納めると、神社にて無病息災のお祓いをしてもらえます。 |
| 神楽舞の後に行われる神馬引きは綱越神社の外周まわります。白い生き物は邪気を祓うとして昔から言われ、その故事にならった行事です。今回の馬はたまたま白馬ではありませんと説明がありました。馬は背中に金幣を乗せているので、これでお祓いをしているという意味なのでしょう。おとなしい馬が狭い道をゆっくりとを3回まわっていました。 |
| そして芽の輪くぐりの神事が行われます。神社の入口と出口の二か所の鳥居には茅の輪(ちのわ)がつくってあります。水辺に生える茅(ちがや)という植物は大変生命力が強く、その力にあやかろうと鳥居に作られた茅の輪を作りくぐります。 また 芽の輪は神話にも登場します。その内容はスサノオの大神さまが吉備の国に出かけられたときに一夜の宿を農家の「蘇民将来(そみんしょうらい)」「巨旦将来(こたんしょうらい)」という兄弟に求めたそうです。 |
| 弟の巨旦は金持ちでありながら断り、兄の蘇民は貧しい生活でありながら粟がゆをすすめるなど、何はなくとも心からの接待をしたそうです。翌朝、大神さまは蘇民に礼を申され「もしも伝染病が流行して困ったときには芽の輪を作って体につけ、見えるところに蘇民将来と書いて貼っておきなさい。そうすれば、どんな病気・災難からも逃れることができるからと申され、平和に暮らせたという話です。 その事からも茅の輪くぐりは有名となり、各神社やお寺等で行われているようです。 |
| 綱越神社の芽の輪をくぐる神事ではこの輪を三回くぐります。そのとき「水無月の夏越の祓へする人は千歳の命延ぶというなり」と古歌を唱えながら行います。通常の茅の輪くぐりは1回目くぐって左回りに戻る、2回目くぐって右回りに戻る、3回目は通り抜けるのですが。ここは、2つある鳥居を3回まわる事になっているようです。たまたま2つあったからそうなったのだろうと神社の方が話していました。そして参加者には小さな芽の輪を頂きました。この大祓いで半年間に身についた罪やけがれを祓います。あとのこりの半年は大晦日に大祓いをします。 |
| 夜は奉納の花火大会が行われ夜空を彩ります。2001年は暴走族が集結するということで中止になった事もあったようですが、祭り関係者の努力で伝統の花火大会が復活し現在に至っています。ライトアップされた大鳥居と三輪山に見せるように打ち上げられる奉納花火はとても綺麗で毎年進化しているようです。この花火でおんぱら祭を知っている人も多いことでしょう。 夜は露店も多く人でごった返していますが、子どもたちは笑顔で笑っています。祭りは元気をくれるので、その力で夏の暑さを乗り越えられそうです。 |
