| ライトアップは1988年シルクロード博から始まりました。東大寺大仏殿と中門、そしてその壁面がライトアップされています。中門は大仏殿の拝観が終わると一旦閉じられるのですが、ライトアップの時間帯に合わせて再び開かれるので中門越しにライトアップされた大仏殿を見ることができるので拝んでいる人が沢山います。 夜は昼間とはまた違った雰囲気で良いです。特に手前に鏡池から見ると、大仏殿がくっきりとその姿を浮かべ改めて大仏様を守る巨大木造建築の迫力に驚きます。 |
| 夕方の黄昏時に鏡池の前に来ると、生駒山に沈む夕日が一瞬大仏殿上空の雲を真っ赤染めます。そして濃い青色へと変化していくのですが、丁度その頃にライトアップされるので、白の壁面と朱色の柱、緑色の窓の格子のコントラストが美しく夜に浮かび上がってきます。鏡池に反射した光は徐々にはっきりとし、幻想的な風景を創り出します。絵葉書にしたくなる風景です。 |
| 中門から少し離れた所に南大門があります。ここは国宝にも指定されているこの南大門は。創建は天平時代ですが、現在の門は鎌倉時代に再建されたものです。門の高さは基壇上25.46mあり18本の柱で支えられ、水平材に貫(ぬき)を用いるなど少ない木材で屋根を支える強度を持たせる工夫がされています。少ない材料とは言え、大仏殿にふさわしい立派な門です。 |

| 南大門には約8m40cmの高さのある2体の金剛力士象があります。阿型(あがた)と吽形(うがた)です。阿吽とは吐く息と吸う息の事。阿形は口を開き「あ」と言っており、吽形は「うん」と口を閉じています。そしてこの二体は阿吽の呼吸というくらいぴったりと気持ちが合いこの南大門を守っているようです。夜は特に陰影がはっきり映るのでより立体感があり圧倒されます。国宝になっているこの像は鎌倉時代初頭の1203年に運慶や快慶ら仏師たちによってわずか69日間で造られました。驚きです。 |
| 南大門から大仏殿へ続く石畳は人も鹿も気配が少なく観光地とは思えないほど静寂です。昼間は世界各国から様々な人が訪れ、この門をくぐり大仏様をお参りしていくのですが、時間に制限され慌ただしい感じです。しかし、夜に訪れてじっくりと大仏殿や金剛力士像を見ると、不思議と昔の人の生活とか、考えとか歴史を振り返ってみたくなります。 日本人でいることは、この時間がすごく大切なことのように思えました。そんな事を考えている8時過ぎ、国宝である鐘楼の鐘の音が心に響いてきました。 |
