| 仏教美術研究センターから3分ほど奈良公園内を歩くと片岡梅林のすぐ横にある円窓亭(まるまどてい)に到着します。鎌倉時代に建てられたこの建物は宝形造りでかやぶき、四方の板に丸い窓がくりぬかれていて非常に珍しいです。 元々は春日大社のお経の蔵であったようです。現在の駐車場あたりにあったのですが、明治27年に現在の場所に移築され、国の重要文化財にも指定されています。ここで2つの疑問が思い浮かびます。1つはなんで神社なのにお経の蔵があるのという点、もう1つはこんな形でどうやって中の物を保存するのという点です。 |
| 春日大社と興福寺は深い関係にあるのは有名で神仏習合が進んだことからも、お経が保存されていても不思議ではありません。それに最初は丸い窓はなく単なる板倉で屋根は瓦葺だったようです。 明治維新に行われた神仏分離政策が強行された際に、春日大社にある仏教関係の物は廃棄・破壊させられました。当然板倉にあった貴重な経巻は燃やされてしまい。なんと神職達の納涼台に改造し、今の形になりました。どおりで風通しが良いわけです。おそらく名前もその頃についたのでしょう。 |
| この円窓亭のすぐ隣の鷺池に立つのが浮見堂です。大正5年に建てられたこの浮見堂は平成6年に再建されました。最初は「浮御堂」だったのですが、神仏と関係のないということで「浮見堂」に改名しました。できた当時は橋は朱塗りで池面に映えようです。今は朱色は残っていませんが、鶯池に自らの六角形の黄金の影を落とす様は幻想的ですばらしくときおりコンサートなども開かれています。 特に春の桜、夏の燈花会、冬の雪化粧の風景はすばらしく、その時期になると写真を撮影する人で賑わいをみせます。 |

浮見堂から3、4分歩くと春日大社一の鳥居が見えてきます。興福寺と春日大社の境界になりここから長い春日大社の参道が始まります。創建は1063年ですが、現在のものは江戸時代前期に作られたもので重要文化財になっています。支柱は1本の木のようですが、16枚の檜板が貼り合わせて桶のように鉄の輪で止めて円柱になっています。