| 佐保川は世界遺産にもなっている春日奥山原始林を源流とする川で、若草山の北側を回り込みながら途中南下していきます。平城京があった頃は物資を運搬するなど生活に欠かせない川でした。万葉集にもよく登場し、その歌の内容から綺麗な川であったことがわかります。 又ここは桜の名所で、奈良市の船橋商店街から、奈良市と大和郡山市の境であるJR大和路線の踏切りまで約4kmほど桜並木が続き、満開のときは見事です。 |
| 佐保川堤防には元々桜の木がなく江戸時代の幕末に奈良奉行が「佐保川に桜を植えよ」という命により植樹させたものです。ソメイヨシノの寿命は手入れしないと約80年くらいとされ、ほとんどが姿を消したとされていました。ところが長年佐保川沿いに住んでいる人に伺ってわかったことがありました。 |
| 実は昭和の戦後、不況と混乱で花見どころじゃないとほとんどの桜の木を切ったのだそうです。現在ある桜は後に時代が豊かになってから県議会の働きかけにより植樹し復活させたものです。ただ、奈良奉行植えた樹齢150年を超える桜は4本だけ生き残ったようです。かなり損傷の激しい木もあるのですが、中でも左の写真にある2本連なった桜の木は毎年見事に花を咲かせます。実はもう少し大きな木だったのですが、平成10年に信号機が曲がるくらい風の激しい台風があり、木の一部が折れました。しかし、それでも負けずに力強くゆっくり成長している感じがします。 |
| 花が咲く前はなんの変哲もない木なのですが、桜が咲けばなんともいえない艶やかな感じに映ります。樹齢を重ねている木はまるで「気」をまとっているかようで、花が咲く頃にその気を外に向って放出しているかのようです。 この場所はあまり人がいないので穴場ですが、ネットの影響か近年少し観光客が増えつつあります。奈良出身のラジオのDJがここだけはあまり教えたくないと言ってましたが、よくわかります。こんなにしみじみと桜が堪能できる場所は他にはないです。 |
| 昼間もオススメですが、やはり夜のライトアップが良いです。佐保川の川面に桜が映し出され、桜の木が2倍あるかのようです。また、樹齢150年の桜の対岸には桜の枝が重さでしなって桜のトンネルができており、ライトアップされたこのトンネルをゆっくり歩くと春の訪れを体で感じることができます。 ライトアップは佐保川桜並木の一部分のみです。ここは保存会のみなさんの協力でライトアップさています。募金箱がおいてあると思いますので、見に行った人はぜひ協力して下さい。 |

