| 又兵衛桜は宇陀市にあるのですが、ここ宇陀という地名は万葉集にもよく登場します。特に柿本人麻呂の読んだ「東の野にかぎろひの立つ見へて返り見すれば月傾きぬ」歌はあまりにも有名で、このかぎろひを見た場所(推定)がかぎろひの丘公園になっています。 厳冬の日の現象なので、さすがにかぎろひはこの季節は見れないのですが、この公園のすぐ近くに又兵衛桜があります。 |
| 朝、日の出とともに誰もいない桜を撮影しようと行ってみると薄暗い中すでに50人程のカメラマンが待ち構えていました。それだけ有名な桜だと改めて知る事になるのですが、なぜこんなに有名になったかと言うと2000年のNHK大河ドラマ「葵・徳川三代」のオープニング画面で使われた事がきっかけになります。その後、多くの観光客が訪れるようになりました。 この一躍有名になった又兵衛桜(またべえさくら)は大坂夏の陣で活躍した又兵衛にちなんで名づけられました。「本郷の瀧桜」とも言うようですが「又兵衛桜」と呼ばれるのが一般的です。 |
| 又兵衛は戦いに破れここ大宇陀の地で僧侶になり、姓を後藤と名乗って余生を過ごしたという伝説があります。この地には後藤の性を名乗る家が数件あり、この場所も後藤家の屋敷跡です。 この兵衛桜の樹齢はなんと300年以上というから驚きです。これだけの老木にもかかわらず、この桜は毎年美しい花を咲かせ人々を魅了します。石垣から勢いよく飛び出し、生えている位置より下に枝が伸びている木もなかなか珍しいのではないでしょうか。 |
| 近くに寄ってみて思うのは、意外と花自体は普通の桜よりも小ぶりでした。すぐ後ろには桃の木が、手前には菜の花が植えられています。丁度咲く時期が重なり、桜の薄いピンクと桃の濃いピンク、そして黄色の菜の花がお互いの花を際立たせているようです。 |
| 観光バスでどっと客が押し寄せる為もあってか、周辺はかなり整備されています。この木のすぐ手前には川が流れているのですが、水が透明でほんとに綺麗でした。こういう場所だからこそ桜も長生きできるのかなと思います。 すぐ近くに又兵衛が傷を癒したとされる本郷の鉱泉から出る温泉(看板があるのですぐわかります)があります。いいお湯なので桜と温泉をセットで楽しむといいかもしれません。あと開花期間中はライトアップもやっています。 |

