| 6月の中旬頃になると夏に向けて奈良公園も変化します。一雨毎に緑が伸び、今年生まれた鹿が母鹿といっしょに奈良公園デビューします。出産時は愛護会に保護されるのが通例になり、6月頃公園へと放されています。小鹿は警戒心が強いのと母鹿が常に近くにいるので、なかなか近付けないのです。夜は天敵の野犬を避ける為に木の根っことか崖下の川のほとりとか、気づきにくいところにうまく隠れています。少し注意して歩きましょう。 |
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この時期なかなか日が長く7時過ぎてからやっと日が落ちていきます。夕日が大仏殿に差し込むと、屋根の先端についている黄金の鴟尾(しび)に弱い光が反射し、なんともいえない落ち着いた感じになります。いにしえの雰囲気をかもしだしているので、ここだけ見てると自分が現代にいるのを忘れてしまいそうになります。 この東大寺大仏殿の裏側に大仏池があり、この池周辺では6月頃ゲンジ蛍が舞います。 |
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数こそそれほど多くないですがはっきりと蛍の灯りを見ることができます。蛍は幼虫のときにカワニナという虫を捕食し成長します。このカワニナは人々の出す雑排水を栄養としますが、川が汚染され富栄養になれば棲息できません。又逆に人の住んでいないきれいすぎる川にも棲息できません。蛍は、飛翔する人里が健全であるかどうかという一つの指標言われています。 ただ、ホタル自体は成虫になればほとんど水しか口にしないので幼虫のときよりも環境適応能力があるようです。 |
| この大仏蛍は昔ここや奈良公園内のあちらこちらで舞っていたそうなのですが、一時的に少なくなってしまった為、大仏蛍の復活を信じて「大仏蛍を守る会」の人たちが蛍を飼育・放虫し日々研究し、蛍の住める環境を取り戻すことで自然愛護の精神高揚を図っているそうです。 数年前に比べると少しづつですが数が増えているように思います。最近は少し離れた吉城川などでも数は少ないですが蛍を見ることがあります。蛍が増えるのはうれしい事です。 |
蛍は繁殖活動の為発光し、弱い光がメスで強い光がオスと言われています。ゲンジボタルの光はやはり強いので、よく見ないとどちらがメスでどちらがオスの光か全くわからなくなってしまいます。一番よく飛翔するのは8時過ぎたあたりでしょうか。ちょうど東大寺国宝である鐘楼の鐘の音が聞こえくる頃です。まるで音に反応するかのように蛍が舞い光に包まれます。大仏蛍っていうぐらいですから、その光が何かありがたいような気がします。

